ブログアドベンチャー
魔界学園ZERO戦記 TypeA編 
01-013【怯えるアリス】

*勇者は怒りの治まらないまま・・足早に歩きながら・・

勇者
「あぁ~あぁ~あぁ~ムカつくムカつくムカつくっ!
 何なんだよっ! あの女っ!
 何でこの学園には、ムカつくやつらがこんなにも集まっているんだっ!。」

勇者
「レイナ、ジャック・・そしてカミラッ!
 あぁ~くそっ! この怒り・・どこにぶつければいいんだっ!。」

勇者
「カミラのやつ・・今度、機会があれば・・
 こうして、あーして・・こうっ! こうっ! こうっ!。」

*勇者は興奮したまま、卑猥な腰使いを繰り返している・・。

おとなしそうな女の娘の声
「あのぅ~レオン先生・・。」

勇者
「こうっ! こうっ! ほらっ! どうだっ!。」

おとなしそうな女の娘の声
「レオン先生・・今度はどこの女性に性犯罪をするんですか?。」

勇者
「性犯罪? そんなもの決まってる・・あの女・・えっ!?。」

おとなしそうな女の娘
「やっぱり・・そぅいぅ先生だったんですね・・。
 相談したぃことがあったんですけど・・ごめんなさぃ、それじゃ~・・。」

勇者
「あっ! アリスッ!? 待って、ちょっとこれは・・違うんだっ!。」

*勇者は必死な形相で、アリスに近寄って行った・・。

アリス
「嫌っ! 来なぃでくださぃっ! 襲わないでっ!。」

*傍から見ると、興奮して目の血走った体格のいい男が
 おとなしそうな女生徒を襲っているようにしか見えなかった・・。

勇者
「違うってっ! 聞いてくれっ! 俺は・・誤解なんだってっ!。」

*取り乱した勇者は、すっかり冷静さを失って
 掴み掛かるような勢いで、アリスにまくし立てる・・。

アリス
「嫌ぁーーっ! やめて・・先生・・お願ぃです・・うぅぅ・・。」

*ついにあまりの恐怖にアリスは座り込んで泣き出してしまった・・。

勇者
「何で泣いてるんだ? 違うんだってっ!
 君の全部勘違いなんだってっ!。」

呆れたような女性の声
「はぁ~何で泣いてるって・・あなたが怖ぃからでしょうがっ!
 このバカッ!!。」

*とつぜん現れた女性におもいっきりビンタされて・・
 勇者は我に返った・・。

呆れ果てた女性
「あなた、教官でしょ?
 学園内の廊下で何をやっているのっ!?。」

勇者
「カレ・・あっ! 学園長・・。」

カレン
「アリスさん、だいじょうぶ?。」

アリス
「ひっくっ・・ひっくっ・・ぅわぁぁ~ん・・カレン先生~・・。」

*少しほっとしたのか、アリスはカレンの胸に顔をうずめて・・
 本格的に泣き出してしまった・・。 その様子に・・。

勇者
「あ・・えぇ・・と・・ごめん・・。」

カレン
「アリスさん、歩けるかしら?。」

アリス
「ひっくっ・・は・・はぃ・・。」

カレン
「そぅ、それなら・・ここではあれだから・・
 わたしの部屋でお話を聞かせてもらえなぃかしら?。」

アリス
「ぐっ・・こくっ・・。」

*アリスは、声が詰まってしまい頷いて見せた・・。

カレン
「自分で立てる? ゆっくりでいぃからね・・。
 で・・あんたも来なさぃっ! ね? レオン先生・・。」

*拒むことは決して許さない・・
 カレンのそんな鋭い視線と落ち着いた口調に・・。

勇者
「はっ! はいっ!!。」

*勇者は叱られた子供のように・・
 指先までピンと伸ばして、気を付けの体勢でそう返事をした・・。

カレン
(くすっ・・何、あれ? 子供?)
「アリスさん、もぅだいじょうぶだからね・・。
 あのバカはわたしが・・徹底的にお仕置きしてあげるから・・。」

アリス
「はぃ・・ぐっ、ありがとぅございます・・カレン先生・・。」

*アリスは少し落ち着いたようだ。

*そして、すぐに3人は学園長室に着き・・
 カレンがアリスをソファーに誘導する。

カレン
「さっ、アリスさんはここに腰掛けて・・
 飲み物を取ってくるわね・・。」

*そこで当然の様に
 反対側のソファーに勇者は腰掛けようとする・・すると・・。

カレン
「はぁ~っ!? 何やってるのかしら?
 あなたは立っていなさぃっ! これからお説教なのよ? 解ってるの?。」

勇者
「うっ・・は・・はい・・。」

*勇者は初等学生のとうに立たされてしまった・・。

カレン
(ふふっ、レオンのあの顔・・あぁん、たまらなぃわぁ~。)

カレン
「はぃ、お待たせ・・どぅぞ・・。」

*カレンは、2つの飲み物を持ってきて
 ひとつをアリスに勧め・・。

カレン
「ごくごくっ、ふぅ~・・それで、何があったのかしら?。」

*もうひとつは自ら飲み始めた・・。

レオン
「それは、わたしから説明しますっ! まず・・。」

カレン
「あなたはっ! 黙っていなさぃ・・。」

レオン
「・・・はい・・。」

*カレンに張った声で叱られて・・
 勇者は、しょんぼりと情けない声で返事をした・・。

カレン
(ぷっ・・あぁん、また・・はぃ・だって・・かわいぃわ。)

カレン
「さっ、アリスさん・・。
 落ち着いて、ゆっくりでいぃからね・・。」

アリス
「はぃ・・。 わたし・・レオン先生に相談したぃことがあって・・。
 丁度、さっきの場所で先生を見かけたので・・声を掛けたんです・・。」

アリス
「けど、全然気が付いてくれなくて・・。
 なんか、ぶつぶつ卑猥な感じの掛け声を言ぃながら・・
 腰を振っていたんです・・。」

勇者
「いや、あれは・・。」

カレン
「お前は黙れっ! って、言ってるわよね? わからなぃのかしら?。」

勇者
「うぅぅ・・。」

カレン
(くくっ・・マズぃわ・・今にも吹き出しそぅ・・
 くっ・・ガマンできるかしら・・。)

カレン
「ごめんなさぃ、アリスさん・・続けてもらえるかしら?。」

アリス
「はぃ・・それでも、わたし・・
 どぅしても相談に乗ってもらぃたくて・・
 何度も声を掛けたんです・・。」

アリス
「でも、先生夢中に腰を振っていて・・なので、わたし・・
 思ぃ切って、今度はどこの女性に性犯罪をするんですか?
 って・・聞ぃてみたんです・・。」

カレン
(今度は? ふぅ~ん・・
 それも後で・・うふっ、問ぃたださなぃといけなぃ・・わね・・。)

アリス
「そぅしたら先生・・いきなりこっちに振り向いたと思ったら・・
 血走った目で・・息をはぁ~はぁ~しながら・・
 掴み掛かってきて・・。」

カレン
「はぁ~・・。」

*カレンが呆れて・・蔑んだ横目で勇者を見た・・。

勇者
「うぐぅ・・。」(状況を聞く限り・・言い訳の余地は無いな・・。)

アリス
「それで、わたし・・怖くて怖くて・・動けなくなって・・ぐすっ・・。」

カレン
「あら・・思ぃ出してしまったのね・・。
 怖かったわね・・かわぃそうに・・。
 そこまででいぃわよ・・その先は見ていたから・・。」

*カレンはアリスの横に移動して
 優しくアリスの頭を撫で始め、そう言った。

アリス
「ひっくぅ・・うぅっくっ・・。」

カレン
「はぁ~呆れた・・。 で? 何か言ぃ訳があるのかしら?
 ん? そこの発情男は?。」

勇者
「話していいの・・ですか?。」

カレン
「いぃわよ・・。 言ぃ訳・・できるのなら・・ね?。」

勇者
「いえ、たぶん・・アリスの言ったままです・・。
 自分では、そんなつもりは無かったのですが・・。」

勇者
「あの・・アリス・・ごめん・・怖い思いをさせてしまったよね・・。
 俺、夢中になると・・ひとつのことしか見えなくなって・・
 本当に・・ごめんね・・。」

カレン
「ですって・・。 どぅする? アリスさん?。」

アリス
「先生は、女性には・・だらしが無ぃですけど・・
 根は悪ぃ先生では、無ぃと思ぃます・・たぶん・・。」

カレン
「そぅねぇ~。 確かに女性にはぁ~だらしが無ぃわよね?
 ねぇ~レオン先生? うふふっ・・。」

勇者
「そんなつもりじゃ・・【カレン「あっ?」】
 ぎくっ! いえ、その通りです・・ごめんなさい・・。」

カレン
「ふぅ~・・それで、アリスさん・・?
 レオン先生も反省しているみたいだし・・
 許してあげることはできそぅ?。」

アリス
「ふぅ~すぅ~ふぅ~・・はぃ・・
 もぅ二度としなぃって・・誓ってもらえるのなら・・。」

カレン
「ん・・。」

*カレンが顎で勇者に返事を催促する・・。

勇者
「あっ! ち、誓うよ・・ほんとにごめん、アリス・・。」

アリス
「うぅ・・はぃ・・わかりました・・。」

勇者
「はぁ~よかった・・。 ありがとう、アリス・・。」

アリス
「それでは・・わたしは、これで失礼します・・。」

カレン
「そぅ・・気を付けて戻ってね・・。」

アリス
「はぃ、ありがとぅございました・・カレン先生・・。」

*アリスはカレンに頭を下げて、理事長室から出ていった。

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