勇者
「ここが第零か・・来るのは初めてだな。
いったいどんな学園なんだろうな・・。」
勇者
「ふぅ~とにかく、ふたりは・・必ず俺が救い出してみせるっ!
それじゃ~まずは・・。」
*勇者は教官室に向かうことにした。
勇者
「あの、ちょっといいかな?。」

おとなしそうな女の娘
「はぃ・・?。」
勇者
「あー呼び止めてごめんね。
教官室に行きたいんだけど、どう行けばいいのかな?。」

おとなしそうな女の娘
「はぃ、それでしたら・・あちらに見える入り口から入っていただきましたら
直ぐに左手にあります。」
勇者
「そうなんだ、ありがとうね。」

おとなしそうな女の娘
「あのぅ~・・ 新しぃ先生ですか?。」
勇者
「うん、そう・・俺はレオン。 これから、よろしくね。」

おとなしそうな女の娘
「あ、いぇ・・わたし4年のアリスと言ぃます。
こちらこそ・・よ、よろしくお願ぃします・・。」
勇者
「うん・・。」

勇者
(ずいぶん礼儀正しい娘だな・・。 笑顔もかわいいし・・
それに・・ごくっ、けっこういい発育してんな・・つい視線が・・。
けど第零に、こんなおとなしそうな女の娘もいるんだな・・)

気の強そうな女の娘
「ちょっと、会長っ! こんなとこで何やってるのさ?
買い物に行けって言ったよね?。」

アリス
「あ、ごめんなさぃレイラちゃん・・。
すぐに行ってくるから・・。」

レイラ
「ほんと、トロぃんだから・・早く行って来な・・。
で? お前だれ? 今さ・・あの娘の胸、ガン見してたよな?。」
勇者
「お前って・・一応これでも教官なんだけどな・・。
それに・・ガン見なんて・・人聞きが悪いなぁ~・・。」
(やばい・・バレてる・・。)

レイラ
「はぁ~っ!? 教官? ふぅ~ん、どれ・・
うわぁ~お前・・いかにも生徒に手を出しますって面してんな・・。」

勇者
「えっ!?。」
(初対面で・・失礼な娘だな・・。 まぁ~これが、普通の第零だよな・・。
それに・・ふっ、間違ってもお前に手は出さいないよ・・。)

レイラ
「お前っ! 今、あたしの胸見て笑ったよな?。」
*レイラは、瞬時に間を詰め・・
教官である勇者に臆することもなく、その胸ぐらを掴んで怒りを露わにした。
勇者
「えっ!? わ、笑って・・ないよ・・。」
(ダメだ、自分でもあきらかに怪しいってわかる・・)

レイラ
「ねぇ~会長? 何してんの? 買い物・・でしょ?
早く行かないと、そのおっきな胸・・
こいつに揉まれちゃうよ? いぃの?。」

アリス
「えっ!? そんな・・嫌っ!
う、うん・・お買い物よね・・行って・・きます・・。」
*アリスは、勇者を警戒した表情で胸のあたりをおさえると
逃げるように買い物へと向かってしまった・・。

勇者
「なっ! 違うって・・あ、行っちゃった・・。」

レイラ
「なぁ~言っておくけど・・あれにちょっかぃ出すなよ?
あれは、あたしのものだからな?。」
勇者
「ほぅ~ならお前ならいいんだな? どうなんだ?。」
レイラ
「構わないぜ・・。 なんなら、今から始めるかぃ?。」
勇者
「ふんっ、何時までその強気の態度が続けられるか・・
見せてもらおうじゃないか・・なぁ~?。」
*勇者は自信満々にそう答えた。
実際レイラは細身ではあるが、かなりの美形である。
行くとこまで行ってしまっても・・
いやむしろそちらの方に向かえばと、強く願っていたのだが・・。

レイラ
「何時まで? お前のちんぽを・・噛み切るまでだよ。
すぐ終わらせてやる・・ほらっ! さっさと出せよっ!。」
*レイラのこの一言で状況は一変する。
そして・・レイラは不敵な笑みを浮かべて、手招きして見せる・・。
勇者
(うっ、俺の危機センサーが反応している・・。
たぶん・・これ、マジなやつだ・・レイラの挑発に乗ったら・・
俺のものの運命は・・ごくっ・・)
勇者
「あはは、冗談だって・・本気にするなよ。
教官が生徒に手を出すわけ無いだろ?。」
*ここ魔界では同意であれば教官と生徒であろうが犯罪にはならない。
というか、性欲に旺盛な魔族にとって性行為自体に寛容である。
それは、性行為を行っても女性が自らの意思において妊娠を制御可能
であることも大きな要因かもしれない。
*なのだが・・正直、勇者は完全に主導権を取られてしまい・・
ここは聞こえのいい返答をするしかできなかったのだ・・。

レイラ
「はんっ、ダッセェ~。
すぐにビビるぐらぃなら始めから粋がるんじゃねぇ~よ、カスがっ!。」
勇者
「あっ!? 何だと、小娘がっ!。」

レイラ
「はぁ~っ!? なら、ちんぽ出せやっ!
なぁ~っ! ほらっ! ビビり野郎がっ!。」
*レイラは完全に勇者をナメきって・・
その胸ぐらを再び掴み左右にぐらぐらと揺すってみせた・・。
*生徒のあまりに不遜なこの態度・・
普通なら怒りを爆発させても許される場面であるのだが・・
勇者は行動を起こさなかった・・。
いや正確には、起こせなかったのである。
*なぜ? それは・・この時、勇者は情けなくも・・
この美形の女子生徒の底しれぬ狂気に対し・・
直感的に恐怖を覚えてしまい・・生物としての生存本能が・・
この少女に逆らうことを拒んでしまっていたからであった・・。
勇者
(ダメだ・・こいつはやばい・・マジで噛み切られる・・)
勇者
「いや、すまん・・俺が大人気なかった・・。
ここまでにしようじゃないか・・。」
*勇者は情けなくも・・
女子学生に怒鳴られ謝罪させられてしまった・・。

レイラ
「ちっ! まぁ~いぃだろぅ・・あたしも今は、トラブりたく無ぃしな。
けど、今回だけだからな? 次ナメたマネしたら・・わかるよな?。」
勇者
(ごくっ・・ほんとに怖いんだけど・・この娘・・。)
「あ、あぁ・・気を付けるよ・・。」
*さすがの勇者も噛み切られるのが解っていて、
自身のものを解放をする勇気は無く・・傍から見た感じでは、
完全に女子生徒に恫喝されて、情けなくも震え上がっているように映る・・。
いや実際、この時は完全にレイラの気迫に呑まれ・・完全にビビらされていた・・。
勇者
「うぅぅ・・ところで、今の娘を何で会長って?。」

レイラ
「はぁ~? うるせぇ~な。 生徒会長だからだろ。 バカなのか?。」
勇者
「バカ・・(が、がまんだ・・俺の息子のためだ・・)
むぅ~あの娘会長なのか・・。 なのに態度が横柄じゃないか?
何で君は、あの娘・・アリスだっけ? にあんなに偉そぅなんだ?。」

レイラ
「うるせぇよ、バァ~カ。
マジで噛み切られてぇ~のか? あぁん?。」
勇者
「あ・・いや・・その・・ごめん・・。」

レイラ
「はんっ! クソだせぇ~な、このカスはっ!
次からは口のきき方には気をつけろよ、ぼ~や? あはは・・。」
*そう言って、勇者に侮蔑の笑みを向けながら・・
レイラは、さっさと行ってしまった・・。
【生徒会長アリス 女:18歳 160cm 45kg 92(F)-58-90】
【幼馴染のレイラの推薦で強制的に第零学園の生徒会長に
されてしまった4年生の女の娘。
おっとりのんびりした性格で
副会長のレイラに、いつもこき使われている。
もともとは天才少女と言われて将来を嘱望されていたが
ある事件で仲の良かった弟が自殺し、しばらくふさぎ込んでいた。
しかし、ある時から危険な実験を繰り返すようになり
第零へ転校させられた。】





【副生徒会長レイラ 女:19歳 172cm 50kg 83(B)-53-80】
【非常に短気な性格で実際の学園の支配者と言われている。
性欲も旺盛で、したくなったらしたい男を
力尽くで無理矢理に犯してしまうらしいと噂されている。
アリスを自分の手駒として身の回りの世話をさせている。
生徒会役員のニーナ、サラも支配下にある。
年齢的には最上級生なのだが素行問題で留年して4年生である。】





勇者
「またっ! ちょっと、待てお前・・くそっ、行っちまった・・。
いや・・行ってくれた・・。」
(はぁ~・・た、助かったぁぁぁ・・。)
勇者
「しかし、なんて口の悪い女なんだ・・
けど、俺は大人だし・・今は耐えておこうかな・・。」
*勇者は必死に自分を慰めてみた・・。
勇者
(ふぅ~それにしても、まさか・・虐めじゃないだろうな・・?
後できちんと確認してみないとな・・もし、そうなら・・。
その時は覚えていろよ、レイラっ! お前なんて・・あーして、こーして・・。)
*そんなことを考えている間に勇者は教官室についた。
勇者
「ふぅ~気持ちを切り替えて、と・・あの、すみません・・
本日からこちらでお世話になるレオンと言います・・。」
教官らしい男
「あー聞いてるよ。 レオン君ね。
うわ・・君、随分いい体格してるけど・・こっちの方はかなりできるのかな?。」
*男はシャドーボクシングを行いながら聞いてきた。
勇者
「いや、見掛け倒しですよ。 大したことありません。」
教官らしい男
「うんうん、わかるよ。 脳ある鷹は羽隠すってやつだね。
あ、僕はエディーよろしくね・・レオン君。」
勇者
「いえ、こちらこそよろしくお願いします・・エディーさん。」
(羽隠したら飛べないだろ・・
まぁ~お調子者って感じだけど、悪い人ではなさそうだな。)
【教官エディー 男:24歳 175cm 68kg】
【第零の教官。
レオンにいろいろ教えてくれる。
学園長カレンの犬。
カレンの犬としての独自のプライドを持っている。
貧弱そうに見られるが一応、教官なので
一般人よりは遥かに戦闘力は高い。】
エディー
「それじゃ~さっそくだけど・・
手続きとか簡単な説明とかさせてもらっていいかな?。」
勇者
「はい、お願いします。」
*勇者はいくつかの書類にサインをした。
エディー
「一応これがこの学園の見取り図ね。
一階は、教官室関係・・理事長室、校長室、保健室なんかもここね。」
エディー
「それで、二階から六階が教室になっていて・・
二階は一年、三階は二年って上がっていって、
六階が最上級生の五年生になってるから・・レオン君の担当の三年は四階だね。」
勇者
「わかりました。」
エディー
「あーそれと、生徒会とかクラブの部室とか・・後、食堂も地下一階にあって
地下二~四階は、室内訓練場になってる・・と、まぁ~だいたいこんな感じかな。
何か質問あるかな?。」
勇者
「いえ、だいだい把握しました。 ありがとうございます。
後は実際に少し歩いて回ってみます。」
エディー
「そうだね、あっ! そうそう、カレンさま・・いや理事長先生に挨拶に行ってくれ。
危ない、忘れるとこだった・・いいかい? 絶対に忘れずに行ってくれよ?。」
勇者
(カレンさま?)「あ、はい・・わかりました、さっそく行ってきます。」
エディー
「うん、そうしてくれると助かるよ。
ごほんっ! あーだけどさ・・あまり距離を詰めるなよ?。」
勇者
「え? 誰とですか?。」
エディー
「だ、誰って・・カレンさま・・こほんっ、理事長先生に決まってるだろ?
あの方に可愛がられていいのは僕だけ・・いや・・とにかくあれだ・・
身分をわきまえて馴れ馴れしくするなってことさ・・。」
勇者
「はい、わかりました・・。 それじゃ、さっそく挨拶に行ってきます。」
(何か理事長に特別な感情があるようだけど・・触れないでおこう・・)
エディー
「あーうん、でもいいか? 理事長先生には、くれぐれも・・。」
*エディーが何か言い続けていたが、
長くなりそうなので聞こえないふりをしてさっさと立ち去った。
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