*勇者は虐めの事実を確認するためにアリスの元へ向かった。
と、丁度その頃・・
頬に傷のある長身の男
「おいっ、なんだ・・これだけなのか?」
ちょっととぼけた感じの女の娘
「うーん、なんかー作るの大変みたぃ・・
って、言ってたような言ってなかったよぅな?。」
頬に傷のある長身の男
「ちっ! 使えねーガキどもだ。
ガキどもなんか全員、薬漬けにして・・こき使っちまえばいいのによ。」
ちょっととぼけた感じの女の娘
「そんなことしたらー、これ出来てこなくなっちゃうよ?。」
頬に傷のある長身の男
「ちっ! 仕方ねぇー・・それは俺も困るしな。
けど、こんな粉があんなに高値で売れるんだからな・・おいしい商売だぜ。
なー?。」
ちょっととぼけた感じの女の娘
「僕は、どぅでもいぃよ・・あの娘がそれでいぃなら・・。」
頬に傷のある長身の男
「はぁ~? 何だそれ? バカくせい・・次はもっと上げて来いよ?
あぁ~めんどくせぇ~・・。」
*頬に傷のある長身の男は、ぶつぶつ愚痴をこぼしながら
去って行ってしまった。
*勇者は、先程追い出された生徒会室にやってきた・・。
勇者
「アリス・・まだ怒ってるかなー? ん?
中で何か声が聞こえる・・。」
レイラ
「だからっ! どぅしてアリスはっ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
アリス
「お願いもぅっ・・やめてっ!。」
*ガラッ! いきなり扉が開き・・女の娘が飛び出してきた。
そして、そのままレオンの横を駆け去って行ってしまった・・。
レオン
(ん? あれはアリス・・? 何か悲しそうな表情してたな・・。
中で何かあったのか? 確認しておくか・・。)
*ガラッ
レイラ
「アリスッ!?。」
レオン
「あ、いや・・ちょっといいかな?。」
レイラ
「あぁーっ? なんだ、お前か・・。 何の用だよ?。」
勇者
(うっ、こいつか・・)「そうか、じゃーな・・。」
レイラ
「ちょっと、待ちなよ・・。
なぁ~会長には手を出すなって言ってあったよな?
ウザぃから近づくんじゃねぇ~・・わかったか?。」
勇者
「はっ!? 何で俺がお前の指図を受けないとならないんだ?
女子生徒だろうが、やる時はきちんと躾けるからな?
気を付けて口をきけよ?。」
勇者
「それにお前の方こそなんで生徒会室にいるんだ?
用なんか無いだろうが?。」
レイラ
「はぁ~っ!? バカか? あたしは生徒会副会長なんだよっ!
お前こそ、用なんて無ぃだろぅが? 二度と来んなよ?。」
勇者
「えっ!? お前が副会長? 冗談だろ?。」
レイラ
「あーはいはい、冗談でも何でもいぃから・・
お前は、もぅ会長には近づくなよ?
ほらっ! わかったらとっとと帰りな・・。」
勇者
「てめぇ~・・なぁ~お前・・あの娘のこと虐めてるだろ?。」
レイラ
「はぁ~っ? お前には関係無ぃだろうがっ!
さっさと行けよボケ。」
勇者
「んだと・・お前・・。」
*勇者はとっさに掴み掛かるように腕を伸ばした・・。
レイラ
「お前に襲われたって悲鳴あげるぞ?。」
勇者
「はっ!? くそっ・・。」
*勇者は、そそくさと生徒会室を後にした・・。
勇者
(くそっ! ムカつくっ! あの女・・。
それにしても・・レイラ、やつが生徒会副会長?
なんか、余計に怪しくなって・・ん? なんで・・やつが?。)
*勇者が偶然、校舎裏隅に視線を向けると、
そこには、本来ここにはいないはずの
頬に傷のある長身の男の姿があった。
勇者
(誰かと話している? 校舎裏で? 相手は・・?)
勇者
(ん? カミラだっ! カミラとジャック?
いったいどんな繋がりなんだ?)
勇者
(どうする・・今すぐ出ていくか?
いや、カミラに俺の素性がバレるのは・・まだマズいな・・。
ふたりが別れてからにするか・・。)
*勇者は注意深くふたりの行動を観察することにした。 すると・・
始めにカミラが金貨らしき物をジャックに手渡し・・
次にジャックがカミラに封筒の様な物を手渡した・・。
勇者
(何か買っているのか?
・・てっ! まさかっ!? ゴートゥー・・)
女の娘の声
「はい、現場いただきました・・と・・。」
*勇者が息を飲み緊張を高まらせたその瞬間・・
すぐ横の茂みの中から突然、すっとぼけた声がした。
勇者
(バカ声を出すなっ!
・・ん? いただきました? って、なんだ?。)
*勇者はそっと茂みに付近に近づき中の人物を確認した。
それは・・
勇者
「ん? あれ? 委員長?。」
リネット
「はい? 何です? ・・先・・生っ!?。」
勇者
「お前、何やってんだよ・・こんなところで・・。」
リネット
「べ、別に・・何もしていませんよ。
それじゃ~わたし、急いでるので・・失礼します・・。」
*勇者が小声で話しかけると
リネットは慌てた素振りでさっさと行ってしまった。
勇者
「何やってたんだ、あの娘・・。
いや、そんなことより・・今は、あっちだ。 おっ!?。」
*勇者が視線を戻した時、
丁度カミラが校舎内に向かって歩き始めていた。
勇者
「さて、それじゃ~行くか・・。」
頬に傷のある長身の男
「へへっ、いい尻してるぜあの女・・たまんねぇ~。
次の時にでも・・やらせてもらうか・・。」
勇者
「ジャックさん・・。」
ジャック
「あん? 誰だ? ちっ、てめぇ~か・・。」
勇者
「久しぶりですね。」
ジャック
「はぁ~っ? 何だそれ?
お前・・世間話でも、しに来たのか?。」
勇者
「いや・・。 ならさっそく、ジャックさん・・
あんたが来るなんて連絡は受けていないんだけど?。」
ジャック
「あぁっ? 何で俺が・・
いちいちお前にお伺いしないとならないんだ?。」
勇者
「そういう意味じゃないけど・・
ギルバートさんから、何も聞いて無かったから。」
ジャック
「へっ、あのおっさんもボケたんじゃねぇ~のか?。」
勇者
「ジャックさんっ!
総隊長のことをおっさん呼ばわりは、聞き流せないですよ。」
ジャック
「んぁ? なんだ? 威勢がいいな?
だったら今からここでおっ始めてみるか? なぁ~レオン?。」
勇者
「今は任務中です。 ここで始めるのはお互いにマズいでしょ?。」
ジャック
「ほぅ~いい子ちゃんは言うことが違うねぇ~?
あぁ~違うか・・。
なぁ~レオンちゃんよ? ビビってんのか?。」
勇者
「何で俺が、あんたにビビる必要があるんですか? ジャックさん。」
ジャック
「なんだと? こらっ!?。」
勇者
「そんなことより・・そもそも、あんたは任務で来てるんですか?。」
ジャック
「悪(わり)ぃなぁ~守秘義務ってやつだ。」
勇者
「それなら、今ここで保健教官のカミラと会っていましたよね?
何を売っていたんですか?。」
ジャック
「売った? 何言ってんだお前? 俺はただ道を聞いていただけだぜ?。」
勇者
「あんたが金を受け取って・・
その後、何か封筒のような物を渡していたのを見ているんだけど?。」
ジャック
「なんだお前、除きの趣味でもあったのか?
いいのか? そんなこと話して? フローラにチクっとくぜ?。」
勇者
「今、フローラは関係無いでしょ?。」
ジャック
「そうか、関係無いのか・・ならよぅ~。
フローラの生乳でも揉みに行くかなぁ~? いいよな、レオンちゃん?。」
勇者
「あんた・・フローラの居場所を知っているのか?。」
ジャック
「さぁ~どうだろうな? けど、ありゃ~いい女だ・・
あの乳も尻もたまんねぇ~よ。 なぁ~そうだろ?
ほんと、お前にはもったいねぇ~よな?。」
ジャック
「だからよぅ~この俺様がたっぷりと・・全身舐めまくって・・
かわいがっておいてやるぜぇ~ひゃはははっ!。」
勇者
「てめぇ~っ! ジャックッ!
そんなマネしてみろ・・お前をぶっ殺してやるからなっ!。」
ジャック
「何だぁ~? 任務中でちゅよ?
いいのでちゅか? レオンちゃんよ?。」
勇者
「なぁ~ジャック、これだけは答えろっ!
お前はフローラの行方を知っているのか?。」
ジャック
「さぁ~なぁ~? どうなんだろうなぁ~?
おっ? 時間だ・・。 こう見えて俺は忙しいんだよ。
まぁ~丁度いい暇つぶしになったぜ。 あばよ、レオンちゃん。」
勇者
「待てっ! ジャックッ!。」
ジャック
「待たねぇ~し、それに・・ジャックさん・・だろ?
何と言ったって・・俺はお前の先輩勇者なんだからよ。 あばよ。」
【勇者ジャック 男:26歳:188cm 82kg】
【ひねくれた性格の勇者。
勇者どうしの御前試合においてレオンに敗れており
その事をかなり根に持っていて
何かとレオンにキツく当たってくる。
ただ、実力は本物で勇者以外に敗れたことは無く
戦場では鬼人と呼ばれ恐れられている。
また、ギルバートにも敗れており
素行の悪さから度々指導を受けているため
ギルバートには頭が上がらない。】
勇者
「くっ! 何で、あんなのが勇者に承認されているんだ・・。
けど、カミラに会っていたことを否定しなかったな。」
勇者
「カミラのあの時の様子、ジャックとの繋がり・・
もしもジャックがゴートゥーヘブンを売りさばいていたら・・。
これは、ギルバートさんに報告しておいた方がよさそうだな・・。」
*レオンはさっそくギルバートに連絡を取ったが
ギルバートは不在であった。
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